2ndアルバム『so are millions of us』がCDショップ大賞・甲信越北陸ブロック賞を受賞して以来、快進撃を続けてきたnoid。北陸新幹線の開通と共にインディ・シーンに新たなフロンティアを出現させた自主企画「Magical Colors Night」の出演者には、これまでof montreal、+/- {PLUS/MINUS}、TOPSなど名だたる世界のインディーア ーティストから、ROTH BART BARON、LUCKY TAPES、王舟、Awesome City Club、ザ・なつやすみバンド、UQiYOなど錚々たる東京インディの実力者たちが名前を連ねている。また、地元アーティスト・DJ・飲食店なども毎回参加し、noidとのコラボレーションを行うなど、“横のつながり”から生まれるローカル・シーンの理想郷のような風景には、オーディエンスも出演者もリピーターが続出中。
企画・運営はもちろん、手作りの照明や装飾、自前の音響システム、スタッフは全て仲間たちで分担、打ち上げは 友人の店…DIYの結晶のようなnoidのスタンスは、しかし、このイヴェントだけに垣間見えるわけではない。 石川県能美郡川北町という田園地帯にあるメンバー所有のガレージ兼スタジオにて2013-2017年の4年間にわたり、それぞれの仕事を終えた後、金曜の深夜を徹して延々と繰り広げられたセッション。それはやがて巨大かつ極彩色の楽曲群となり、ついに一枚のアルバムに実を結んだ。
リーダー・エイジが紡ぐイメージ豊かなメロディから始まる風景に、凸凹とした厚みとエモーションを実に生き 生きと重ねていく楽器たち。ドラム・ベース・ギター・キーボードのベーシック・メンバーはインディ・ロック に主眼を据えながらも様々な音楽的ルーツを懐に忍ばせている。エスニックなパーカッションは遠い記憶を呼び 覚まし、重ねられたコーラスワークがVelvet Underground~YO LA TENGO直系のサイケデリアを立ち上らせ、新機軸となるホーン隊は、まるでここではないどこかへ向かう太いベクトルそのもののように響き渡る。 未完のユートピアへ私たちを誘う、このアルバムの魅力はサウンドだけには留まらない。言語面で本作を支えるのは、昨年加入した新メンバーでもあるSSWのゆーきゃん。<萩原朔太郎 meets Bob Dylan> とでも呼ぶべき彼の詩作がエイジ、そしてバンドのインスピレーションを刺激し、熟した果実を次々と落とすようにして、大量の セッション音源を曲へと昇華させた。 さらにアートワークで参加したのは京都のヴィジュアル・アーティストjunaidaだ。不定形の8人編成によるバ ンド=noidがもつ、ある意味とらえどころの無い、底知れずの深さと-天井知らずの眩しさをコズミックに描き 止めている。
noidという小さな宇宙、その魅力を覗き込ための最高のアイテム『HUBBLE』が、間もなく完成する。
order
01. STARS
02. otouto
03. 春
04. already
05. めざめ
06. 旧字体
07. roji_ura
08. 雲雀
09. BOB
10. Hello Stranger
11. 生中
12. SUNDAY
SONIC-019
¥2,300 (without tax)
noid 3rd album『HUBBLE』
2017.9.27 release